エボラ出血熱とその主な症状について

エボラ出血熱はエボラウイルスによる急性感染症です。初めてこのウイルスが発見されたのは、1976年6月でした。現在の南スーダンのヌザラで、男性が急に39度の高熱と頭や腹部の痛みを感じて入院し、その後、消化器官や鼻から激しく出血して死亡しました。この男性の近くにいた人も同様に発症し、血液や医療器具を介して感染が広がりました。そのときは感染者284名、死亡者151名でした。 ウイルスの自然宿主の特定には至っていませんが、現地のいくつかのコウモリが自然宿主とみられています。患者の血液、分泌物、排泄物、唾液などの飛沫が感染源になります。患者やその体液への濃厚な接触は危険であり、遺体との接触でも感染します。 エボラ出血熱の感染後の潜伏期間は通常7日程度で、潜伏期間中は感染力はなく、発病後に感染力が現われます。発病は突発的であり、症状として発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、脱力感、嘔吐、下痢、腹痛などが見られます。進行した症状では、口腔、歯肉、結膜、鼻腔、皮膚、消化管など全身のあらゆる場所に出血がおこり、吐血、下血を繰り返して死亡します。致死率は50%~90%と非常に高く、特に集団発生の場合は致死率が高くなります。 エボラ出血熱ウイルスに対するワクチンや、感染に対して有効な医薬品はまだありません。しかし、感染後に回復した人には抗体ができます。そのため、今のところこれらの元患者からの血清の投与が唯一の有効な治療法です。