エボラ出血熱の症状や治療方法について

エボラ出血熱に感染すると、まず高い熱が出て、頭痛・咽頭炎・筋肉痛などの症状が現れます。まるでインフルエンザにかかったかのような症状が現れるわけですが、インフルエンザの治療薬を投与しても症状が収まることはありません。その後、全身がドンドン衰弱していき、嘔吐や下痢、多機能不全の症状が出現してきます。また、約半数の患者に皮下出血や吐血などの出血症状がみられます。エボラウイルスは患者の血液や体液を通じて感染しますので、出血症状が現れている患者の治療にあたる医療従事者は、防御服を着用するなどして万全の予防対策を講じる必要があります。ちなみにウイルスの潜伏期間はだいたい2日から21日と言われています。つまり、知らないうちに患者と接触してしまったような場合でも、接触後3週間以上経っても症状が現れなかった場合には、感染しなかったと考えてよいということになります。  このエボラ出血熱の有効な治療法は、残念ながら今だ確立されていません。アメリカで実験的に使用された治療薬に効果があったという報告があげられていますが、臨床データの蓄積により効果が証明されるような段階には至っていません。しかし、日夜研究が続けられていますので、良い方法が開発されるのもそう遠い未来のことではないと期待が寄せられています。ただし今のところは、対症療法のみの対応になっています。脱水症状を改善するための点滴や、合併症を回避するための抗生物質の投与などによって患者の体力をできるだけ回復させ、患者自身の免疫力によって病気を克服するという方法が取られています。